ドッグフードの選び方
ドッグフードの選び方

初めて犬を飼う人はドッグフードの種類の多さに驚くのではないでしょうか?どうやって選べばいいのか困ってしまいますよね。

毎日食べるドッグフードは、健康や成長に大きく影響します。愛犬の年齢、体重、健康状態、味の好み、安全性などをみながら慎重に選びましょう。

この記事では、ドッグフードの正しい選び方や注意点などをご紹介します。食事回数やおやつとのバランスなども解説するので、お役立てください。

1.ドッグフードの正しい選び方【基礎知識】

ドッグフードを選ぶときに最も大切なのは安全面です。愛犬の健康を守れるフードの選び方をご紹介します。

総合栄養食を選ぶ

ドッグフードは目的別に4種類に分かれており、間違ったものを与えつづけると肥満や栄養不良の原因になります。それぞれの用途を覚えておきましょう。

  • ・総合栄養食:毎日の主食用
  • ・間食:おやつ用
  • ・療法食:病状に合わせて与える療養用
  • ・その他目的食:くいつきをよくする、特定の栄養の調整など

毎日与えるドッグフードは、必要な栄養素がバランスよく含まれている総合栄養食を選びます。また、療法食は市販されていますが、医師の指示が必要なフードなので自己判断で与えないように注意しましょう。

原材料が明記されたものを選ぶ

ドッグフードを選ぶときはパッケージの裏を確認し、原材料がしっかりと明記されているものを選ぶようにしましょう。ペットフード安全法によって添加物を含めたすべての原材料の表記が義務づけられているので、質の高さを確認する指標になります。

「肉類」や「副産物」など曖昧な表記がされているドッグフードは避け、「チキン」や「ビーフ」、「肝臓」など肉の種類や部位などが詳しく記されているものを選びましょう。

合成添加物の使用が少ないものを選ぶ

添加物は栄養の補足や酸化防止など、ドッグフードが総合栄養食としての基準を満たすために必要なものなので、ある程度含まれるものです。ただし、何をどのくらい使用しているのかは確認しましょう。

合成された添加物の中には長期間摂取すると健康を損なうもあり、涙やけやアレルギー、内蔵への負担などを引き起こす原因になります。なるべく避けたい合成添加物の代表的なものは以下の通りです。

  • ・BHT(酸化防止剤)
  • ・BHA(酸化防止剤)
  • ・エトキシキン(酸化防止剤)
  • ・プロピレングリコール(保湿剤)
  • ・二酸化チタン、赤色2号、黄色4号、青色1号など(着色料)
  • ・亜硝酸ナトリウム(発色剤)

リスクが高い添加物にはペットフード安全法で使用基準が設けられているので、それを満たしているか確認しておくと安心です。気になる方は「天然由来の酸化防止剤」や「香料・着色料無添加」などの表記も参考になります。

賞味期限内に食べきれる量のものを選ぶ

ドッグフードは賞味期限内に食べきれる量を選ぶのも大切です。賞味期限が切れたフードは見た目が変わらなくても、成分の変質やカビの発生、缶やパッケージの劣化など様々なリスクが考えられます。

また、賞味期限はあくまで未開封状態の期限なので、開封後はなるべく早く食べきるのが基本。賞味期限が長いフードは合成添加物が多い傾向があるので、そこも要注意です。愛犬の健康のためにまとめ買いは控えて新しいものをこまめに購入しましょう。

2.ドッグフードの正しい選び方【年齢による違い】

子犬なら成長補助、成犬なら健康維持、老犬は消化の良さやエイジングケアなど、ドッグフードは犬のライフステージによって求められる役割が変わるため、成長段階に合わせた栄養バランスに調整されています。購入するときはパッケージのライフステージ表記を確認しましょう。

子犬用フードの選び方

子犬用のドッグフードを与える目安は、小型犬なら生後約10カ月まで、中型犬なら約1歳まで、大型犬なら約1歳半までです。

子犬期の栄養は骨格や内蔵の発育に重要で、十分に摂取できないと成長の遅れや病気になりやすい身体になる恐れもあります。少量でもタンパクや脂肪、カルシウムがたくさん摂れるフードを選びましょう。子犬が食べやすい粒の小さいタイプがおすすめです。

成犬用フードの選び方

成犬用フードは小型犬なら約10カ月~10歳まで、中型犬なら約1~10歳まで、大型犬なら約1歳半~7歳が目安です。一生で最も長い期間食べるものなので「病気になりにくい身体作り」が目的になります。

体型維持に欠かせないアミノ酸や足腰のサポートができるグルコサミンが含まれたものなど、犬種の特性や生活環境を考慮して、元気に過ごせる成分のドッグフードを選びましょう。

老犬用フードの選び方

老犬用フードは、小型犬・中型犬なら約10歳から、大型犬なら7歳くらいから与えるといいでしょう。老犬になると筋力や体力、消化能力などが衰えてくるので、これまで以上に愛犬の健康状態に合ったドッグフード選びが大切になります。

例えば、愛犬の噛む力が衰えてきているならソフトやウェットタイプを、筋力の衰えで肥満気味なら高タンパク&低脂肪や足腰を支える筋力維持がしやすいドッグフードを選びましょう。食べる量も少なくなるので少量で栄養が摂れるというのもポイントです。判断が難しい場合は、かかりつけ医に相談してみましょう。

3.ドッグフードをあげる時の注意点

肥満や食いつきが悪いときは、ドッグフードのあげ方に問題があるケースも珍しくありません。与え方のコツも押さえておきましょう。

適切な食事回数や量を心がける

ドッグフードは犬の年齢によって適切な食事回数や量が異なります。成長段階ごとに食事能力や身体機能が違うので、必要な栄養やエネルギーをきちんと摂れるように、フードは数回に分けて与えることが大切です。

子犬は内蔵や消化器官が未発達なので1日4~5回。一度にたくさん食べられる成犬は1日に1~2回。老犬は消化機能や食べる量の低下に合わせて1日3~4回が目安です。愛犬の様子に合わせて調整してあげましょう。

おやつをあげるならフードの量を減らす

しつけが成功したときやコミュニケーションの一貫として愛犬におやつをあげる人も多いかと思いますが、おやつのあげすぎは肥満につながってしまいます。

愛犬におやつを与えるのであれば、その分ドッグフードの量を減らし、摂取カロリーや栄養バランスが崩れないように調節しましょう。ドッグフードとおやつの割合は、9:1までが理想です。

フードの切り替えは慎重に行う

今までのドッグフードを急に新しいドッグフードへ変えると、食いつきが悪くなったり身体が変化に対応できず、消化不良を起こしてしまったりする可能性があります。

ドッグフードの切り替えは一度に行わず、今までのフードに少量の新しいフードを混ぜながら、1週間ほどかけて徐々に比率を増やすといいでしょう。老犬はもう少しゆっくりでもいいかもしれません。それでも食いつきが悪い場合は、無理な変更が愛犬のストレスになってしまうので控えましょう。

4.まとめ

ドッグフードは犬の健康に直結するので用途や原材料、愛犬のライフステージなど確認しながら慎重に選ぶことが重要です。総合栄養食や療法食などの違い、原材料表記と添加物の種類、安全基準を確認しておくと安心でしょう。賞味期限内に食べきる工夫も大切です。

また、ドッグフードはライフステージごとに違った栄養バランスで作られているので愛犬の年齢にあったものを与えます。おやつとフード量の調整やフード切替えも丁寧に行って、愛犬の健康を守ってあげましょう。

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